培養食料の美味しさを追求する~味~
- 事務局
- 10月7日
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東京大学・竹内昌治研究室は、培養肉の味を構成するポイントとなる遊離アミノ酸(FAAs)が細胞の分化および熟成という工程を通じて変化すること、特に熟成により培養肉中のFAAsが大幅に増えることを明らかにした。
FAAsは肉の旨味・甘み・苦味などの味に直接影響を及ぼすが、培養肉と本物の肉との味の違いや、制御方法は明らかになっていなかった。
ウシ筋芽細胞を分化後に4〜14日間低温熟成すると、細胞内のFAAs総量が大きく増加し、非熟成状態でも市販の牛肉(乾燥重量換算)の2倍以上に達した。熟成プロセスでは、苦味系・甘味系アミノ酸の顕著な増加が観察された。培養条件により培養肉の味をコントロールできる可能性が示された。
Mai Furuhashi, Shoji Takeuchi
"The effects of differentiation and aging on free amino acid profiles in cultured bovine muscle tissue."
Food Chemistry Vol. 488, 144753 (2025)

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